
石灰石は国内で自給できる数少ない資源の一つです。その石灰石を原料とした石灰は、我々の生活の中のあらゆる方面において使用されている貴重な資源です。石灰の果たし得る役割・そのポテンシャルをご紹介いたします。
鉄鋼の副原料として石灰は最も多く使われています。生石灰は転炉や電気炉内で鉄の中のシリコン(Si)、いおう(S)、りん(P)等の不純物と反応してスラグとなって鉄から不純物を除去します。生石灰の生産量の50%が鉄鋼用に利用されています。また冷却剤としての効果もあります。高級鋼の場合には、転炉から出た後さらに生石灰を用いて炉外精錬を行います。

| 石灰石(-4mm) | 鉄鉱石粉と混合成型したのちに焼成して焼結鉱を製造するために使用される。焼結鋼は高炉内に投入され、不純物の除去をする。 |
|---|---|
| ドロマイト(-5mm) | 溶鋼炉内の耐火物を保護するために用いられる。 |
| 生石灰(塊状品) | 溶鋼中の燐、硫黄分の除去等に使用される。 |
| 生石灰(粉末品) | 石灰石と同様に焼結鉱製造のために使用される。 |
| 生石灰(微粉末品) | 溶鋼中のイオウ分の除去を効率的に行うため吹込用として使用される。 |
| 生石灰(特殊品) | 溶鋼中の不純物の除去に使用されるが、製造物の規格に応じ、低カーボン品、低H品、低P品が使用される場合がある。 |
| 軽焼ドロマイト | 溶鋼中の不純物を除去し、炉内耐火物を保護する。 |
| 還元剤 | 溶鋼中の酸素の除去に使用される。 |

製造メーカーの工場で発生する排水の中和や、顔料、医薬品中間体、殺菌剤などの原料となるプロピレンオキサイド、合成ゴムや接着剤や塗料などの原料となるエピクロルヒドリンの生成に消石灰が使われます。また、ガラスや薬品の原料となるソーダ灰(炭酸ソーダ)は、アンモニア・ソーダ法によって製造されますが、この工程で石灰はアンモニアを回収するために使われます。また、廃苛性ソーダの再生など製紙産業でも用いられています。

| 生石灰(苛性化用) | 廃苛性ソーダの再生用に使用される。 |
|---|---|
| 生石灰(軽質タンカル用) | 軽質炭酸カルシウムの原料として使用される。 |
強度の弱い土では建物や道路などを支える力が不足します。このような強度の低い土に石灰を混ぜ合わせ、ローラーなどで締め固めると強度の高い土に生まれ変わり、建物や道路などをしっかりと支えることができるようになります。これを石灰安定処理といいます。石灰安定処理は古来より世界各地で行われてきました。上田石灰では土質安定処理剤『ソリッドライム』を開発し、地盤改良は勿論のこと、その安定した品質は杭打機での地盤の強化や、斜面の円弧滑りの防止、残土処理及び埋戻し材、ヘドロ汚泥の改良など幅広く用いられています。
[土質安定処理剤『ソリッドライム』]を用いた道路工事
ソリッドライムのカタログはこちらから(PDF)→
肥料の5大要素のうち、カルシウムとマグネシウムは石灰を原料としてつくられます。苦土石灰肥料の苦土とはマグネシウムのことで、葉緑素の構成成分です。リン酸の移動と関係し、油脂類の合成に役立ちます。石灰はカルシウムを多く含み、植物体内で過剰に出来た有機酸の中和、葉緑素の生成、炭水化物の代謝、根の生育促進に役立っています。土づくりのため、石灰質肥料は地力の増進、土壌の改良等、農作物の安定した収穫のお手伝いをしています。
| 商品名 | 保証成分 | 特 徴 | |
|---|---|---|---|
![]() | 肥料用生石灰 | アルカリ分90% | アルカリ分が他のアルカリ資材より高く、少量の施肥でPHが酸度矯正できます。粒状品ですから、飛び散りにくく、散布しやすい製品です。 |
![]() | 苦土生石灰 | アルカリ分100% 可溶性苦土30% | 苦土石灰に比べ、アルカリ分を約2倍、可溶性苦土を約2倍含んでいますので、苦土分が少なく、酸性土壌の厳しい環境の畑などに使用されると効果的です。 |
| 商品名 | 保証成分 | 特 徴 | |
|---|---|---|---|
![]() | 肥料用消石灰 | アルカリ分65% | 消石灰は炭酸カルシウムに比べて酸性土壌の中和を素早く効果的に行えます。また作物の生育に必要なカルシウムの補給も素早く行えます。 |
![]() | 顆粒消石灰 | アルカリ分72% | 消石灰を顆粒状にしたもので、アルカリ分72%以上含まれた肥料です。顆粒消石灰は、顆粒状のため、まきやすく、飛び散りにくい便利な商品です。 |
| 商品名 | 保証成分 | 特 徴 | |
|---|---|---|---|
![]() | 苦土カル(粉状) | アルカリ分55% 可溶性苦土15% | ①土の中のカルシウムやマグネシウムが減少してくると、アルミニウムやマンガンなどが溶けやすくなり、作物に必要な養分の吸収や有効微生物の活動が抑えられてしまいます。その解決策のために苦土カルがあります。苦土カルは炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムを含有し、酸性土壌の中和剤およびカルシウム・マグネシウムの補給剤としての役割を持っております。 ②苦土カルは、土壌と緩やかに反応する、緩行性の土壌改良資材です。 |
![]() | 粒状苦土石灰 | アルカリ分55% 可溶性苦土15% | 苦土カルを粒状にしたもので、アルカリ分55%以上、可溶性苦土を15%以上含んでいます。緩やかに苦土分が溶け出す緩効性の肥効で、土壌から成分が流れにくくなっています。粒状になっているので、撒きやすく、飛び散らず、また機械散布に適しています。 |
工場等から排出される酸性廃水を中和するために消石灰が利用されています。鉱山廃水の中和にも消石灰が使われています。このとき同時に溶解している重金属類を凝集沈殿させる効果もあります。また、ごみ焼却場等で排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物等の酸性ガスの除去には消石灰が使われます。さらに、上下水道の浄化にも消石灰が用いられています。
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